2012/08/14

Ikelite のハウジング for α65 レビュー (3)

Ikelite のハウジングを三宅島で実際に使ってきました。
とりあえず、ハウジングの使用感の前に、α65単体での水中動画機としてのレビューをしておこうかと思います。

実際の動画は以下に上げておきましたので、こちらも参考にしてみてください。
YouTube に上げると画質が劣化するのが痛い…



画質
まず、画質ですが、個人的には満足です。
滞在中、残念ながら透明度はあまり良くなかったのですが、それを感じさせない抜けで映像が撮れました。
実際、肉眼より良く見えましたね。
今回使用したレンズはSIGMA 18-125mm F3.8-5.6 DC HSM一本です。決してすごく明るいレンズというわけではないですが、それでも他の動画機より明るいレンズを使用出来るメリットが十分に出ていたと思います。
単焦点レンズ等を使用すれば、さらに表現力が上がると思います。


2012/8/19 追記
明るいレンズ=抜けが良い という書き方をしてしまいましたが、必ずしも明るければ良いわけではなく、明るくて解像感が高いレンズだと抜けが良いということです。誤解を与えるような書き方をしてしまい、申し訳ありません。



Auto Focus
次に AF性能ですが、こちらも想定通りの追従性の良さを発揮してくれました。
ただ、今回はフォーカスエリアを「中央固定」にしていたのですが、あまりのAFの追従性の良さで、瞬間的にフォーカスが後ろに飛んで戻ってくるというような画が一部見受けられました。
水中では一瞬のことなので、あまり気にならなかったのですが、後で見返してみるとイマイチです。フォーカスエリアを工夫するか、AFロックをうまく利用して撮影する必要がありそうです。

ちょうど、以下のミノカサゴの映像で、最初の1秒目くらいに一瞬フォーカスが背景に合う瞬間があります。

また、当然ですが水面を撮るようなAFの効きづらい画の場合は、何らかの対策が必要です。
Ikelite のハウジングは一部のレンズしかMFに対応していません。正確には、MFに切り替えることは出来るのですが、フォーカスリングを回すことが出来ません。
そのため、何らか方法で無限遠に合わせた状態でMFに入れてしまうか、動画編集する前提で、無限遠でAFロックをかけてから撮影するかのどちらかになると思います。
この辺は、ハウジングのレビュー時にもう少し書く予定です。


ホワイトバランス
次に ホワイトバランスですが、水中でワンプッシュホワイトバランスを実行すると、必ずといって良いほどエラーが出ます。
まー、真っ青を白にしようとするわけですから、エラーが出てしまうのはわかります。が、一応設定しようと努力はするようで、結構頑張った色が出てきます。
以下は水中でワンプッシュホワイトバランスを実行した場合の画です。
どっかの水中モードみたいな感じですね。色は綺麗に出るのですが、水中感が無くなってしまいます。

ところが、この設定を動画に適用しようとすると、違う画が出てきてしまいます。
Pモードで静止画撮影の時は使えるのに、動画に切り替えた瞬間、色が変わるということです。
これは、もしかするとバグなんじゃないかとも思うのですが、動画モードではワンプッシュホワイトバランス設定が出来ないようになっているので、仕様なのかもしれません。
(注:動画モードでは、ワンプッシュホワイトバランス設定は出来ないが、ワンプッシュホワイトバランス適用はできる。)

ただ、カスタムホワイトバランスは使用出来るので、ある程度経験を積めば、海の状況から良い具合に調整することは可能でしょう。
ホワイトバランス設定も画作りの一貫と考えると、結局、ワンプッシュホワイトバランスを多用するのはいかがなものかと思われるので、結局、カスタムがあれば十分かもしれません。
色温度とカラーフィルターは設定できる


バッテリー
電池の持ちはα55 に比べてかなり良くなったように感じます。
α55 を水中に持ち込んだことがないので、正確に比較はできませんが。

今回、フル充電で持ち込み、平均40分×3本=120分をライブビューつけっぱなしで使用しましたが、最終的な電池残量は50%以上でした。
動画撮影自体はそのうちの約20分程です。
フルで撮影し続けると厳しいでしょうが、必要な時だけ撮影するスタイルであれば問題なく使用出来る範囲だと感じました。
余談ですが、Movieモードの時よりPモードなどの時の方がライブビューの電池使用量が少ないようです。
(あくまで、感じただけ。今度実験してみたいと思います。)


総評
水中動画撮影機としてα65は十分な性能があると感じました。
AFは動画専用機に比べるとクセがありますが、これは使いこなすしか無いでしょう。
願わくば、MFがあると完璧だったのですが、これはハウジングの問題ですから致し方ありません。

今回は初めての撮影ということで、SIGMA 18-125mm F3.8-5.6 DC HSMしか持っていきませんでした。
しかし、一眼レフはレンズによって表現力が大きく変わるもの。
他のレンズを使って撮影するとどうなるのか、今からワクワクします。
(ポート買わねば…お財布が…)

Team Hige: Ikelite のハウジング for α65 レビュー (4)

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